『旅猫リポート』の福士蒼汰、「猫は怪しいところに目が行くんだなと(笑)」 – めるも

ドラマ「フリーター、家を買う」、映画『図書館戦争』シリーズなど、多くの作品が映像化されている人気作家・有川浩さんの原作を映画化した『旅猫リポート』が公開になりました。5年間一緒に暮らしてきた元野良猫のナナを、ある事情から手放すことになった主人公の悟が、ナナと一緒に、新たな飼い主を探して車で旅に出るヒューマンストーリーで悟を演じた福士さん。ナナとのファーストコンタクトの時のことや、意外な動物との思い出、主人公との共通点などを聞きました。◆裏側にある部分を胸に持って演じた――有川さんの原作を読まれて、どんな印象でしたか?福士:まずは悟というキャラクターが魅力的だと感じました。とても奥が深い作品で、表面だけ見ていては分からないことが多いので、悟のことを深く掘っていかないとと思いました。あとは猫が喋るので、小説を読んでいる分には分かるんですけど、それが映画になるとどうなるんだろうと不安もありました。――悟の魅力としてはどの辺を特に気を配りましたか?福士:悟は、ひと言で言ったら優しい青年です。その優しさがどこから来るのかを考えました。彼はその境遇によって、人と距離を取っています。そこが優しさにも繋がっているけれど、クールで寂しい部分もある。明るく元気で朗らかな悟を見せつつ、裏側にある部分をちゃんと胸に持っていることで、悟が表現できるのかなと思いました。――ナナとのファーストコンタクトはどんな感じでしたか?福士:犬は飼っていましたが、猫のことは本当に分からなくて。三木(康一郎)監督との顔合わせのタイミングに、ナナとも初対面しました。犬と違って、こっちに来るわけでも、すぐに抱っこさせてもらえるわけでもなかったので、初対面のときは、「あ、いるな」くらいの感じでした(苦笑)。◆動物にまつわる思い出は「アヒル」――トレーナーさんから、仲良くなるためのアドバイスなどはありましたか?福士:特にはありませんでした。トレーナーさんの現場での様子を観察して学ばせていただきました。猫って面白いなと思ったのは、音への反応の仕方です。犬は大きな音に反応するけれど、猫は何かの裏で作業している音が気になったりするんです。あとチラチラ見える隙間が気になったりとか。猫は怪しいところに目が行くんだなと(笑)。――犬を飼っていたということですが、何か動物との思い出はありますか?福士:犬は小学2年生くらいのときに、姉が飼いたいといったのがきっかけで高校3年生まで飼ってました。あとは思い出というとアヒルでしょうか。――アヒル、ですか?福士:よく家族みんなで動物園に行っていたんです。そこは動物たちが放し飼いになっている触れ合える動物園で、なぜか自分はアヒルが大好きで、いつもアヒルのところに行ってたんです。それで、バッ! とアヒルを捕まえてました(笑)。写真にも残っています。◆猫ちゃんだけでなく、恋愛要素も――本編では高校時代も演じられています。広瀬アリスさん演じる千佳子と、大野拓朗さん演じる杉との微妙な関係が描かれますが、正直、悟が告白すれば千佳子と付き合えたんじゃないか? と感じました。そうしない悟に、福士さんは頷けましたか?福士:頷けました。悟とは境遇は違いますが、気持ちはすごく分かります。悟は引っ越しも多いし、そもそも人に依存するのが怖いという気持ちもある。引っ込み思案な人や内向的な人の特徴でもあるかなと思います。あの感じは、自分もよく分かります。――そうなんですね。最後に読者に向けて公開へのメッセージをお願いします。福士:動物好きな方はもちろん、今まで動物と接する機会のなかった方でも、悟の旅の中で何かしら引っ掛かるポイントがあると思います。それから女性の方には、高校時代の恋愛模様が描かれているので、そこもおススメかなと。自分自身もあのパートは好きですし、あれだけで1本作品が撮れるんじゃないかと思うくらい魅力的な3人の話です。そこも楽しんでいただければと思います。==広瀬さんと大野さん、そして福士さんの3人は全員バスケット経験者。高校時代の撮影時には、カメラの外でも体育館で一緒にバスケをして遊んでいたそうです。ナナの可愛らしさはもちろん、悟と周囲の人との物語にも注目の作品です。それにしても「アヒル」を捕まえていたとはスゴイですね。<文・写真/望月ふみ>(C) 2018「旅猫リポート」製作委員会 (C) 有川浩/講談社【望月ふみ】70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。